INTERVIEWS

キャリアインタビュー

探究心が未来を切り拓く ― 診療放射線技師としての挑戦

東京医科大学病院(2025年度入職)
渡部康太郎さん
2024年度 大学院人間健康科学研究科 放射線科学域 博士前期課程 修了

Q1 入職の経緯を教えてください。

私が当院を知ったきっかけは、学部生時代の臨床実習でした。2か月半の実習を通じて、検査や治療に取り組む先生方の真摯な姿勢を間近で拝見し、私もこのような病院で働きたいと強く思うようになりました。その後、「研究活動は今しかできない」と考えて大学院に進学し、研究と病院勤務の両立を志しながら就職活動を進めました。患者さんと直接関わりながら検査や治療に携われる点に魅力を感じ、当院の採用試験を受験し、入職に至りました。

Q2 業務内容を教えてください。

現在は主にCT検査業務を担当しています。当院のCT検査件数は国内でもトップクラスであり、日々多様な検査に携わっています。業務内容は日によって異なり、単純CTや造影検査に加えて、撮影後の画像を用いたVRや各種MPRの作成なども行っています。
また、月に2回ほど開催される勉強会に積極的に参加し、新しい知識や技術の習得に努めています。今後は順次、MRIや血管造影、救命救急部門などにも配属される予定です。

Q3 仕事のやりがいはどんなところにありますか。

CT業務では、患者さんの体重や病態に応じて必要な画像が異なります。同じ検査オーダーであっても、病名によって再構成すべき画像の種類や、造影検査における撮影タイミング、造影剤の注入条件を調整する必要があります。単にオーダー通りに撮影するのではなく、患者さん一人ひとりに最適な方法をその場で考え実践することが求められます。その結果、病変や出血部位の同定など、診断に直結する画像を提供できたときに大きなやりがいを感じます。

Q4 医療職を目指す人へのメッセージ

この仕事で大切なことは「向上心」と「探究心」を持ち続けることだと考えています。ある検査を習得しても、それで満足するのではなく、より良い画像を得るために改善点を探し続ける姿勢が重要です。「次はこうしてみよう」「この条件ならどうなるだろう」と課題を見つけ、試行錯誤を重ねることが成長につながります。
国家試験や臨床実習、研究活動に励むなかで、単なる合格のための勉強にとどまらず、自分がどのような放射線技師になりたいかを意識して学びを深めてください。小さな分野でもよいので、自ら興味を持ち学び続ける姿勢は、放射線技師としての将来を支える大きな糧になるはずです。

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